学校におけるキャリア教育
大人になってから、学校の進路教育、キャリア教育についてすごく思うことがあります。
高校生の頃、世の中の職業について学校ではあまり教育を受けなかったな…。と。
私は公立の普通科の高校に通っていましたので、選択肢としては大学・短大への進学、専門学校への進学、就職、様々な選択肢がありました。
今になってみると、世の中には実に多くの職業があり、多様な働き方、数えきれないほどの企業があることに気が付きます。どんな仕事があって、業務内容はどんなことか、労働条件はどういったものか、その職業に就くためにはどんな道をたどれば良いか…中には自分で調べて計画的に進む道を決めていた同級生もいたこととは思います。私はというと、夢見がちな女子高生のうえ、3人兄弟の末っ子で、特に教育熱心な両親でもなかったことも加わり、わかりやすい職種、いわゆる医者、弁護士、美容師、教師、建築士、デザイナー、公務員など、まるで「小学生か!」と突っ込みが入りそうな知識しかなかったように思います。
当時の私を擁護するわけではありませんが、学校で入試対策用の勉強は沢山教えてもらった記憶はありますが、その先のことについて、学校教育の中であまりに割く時間が少なすぎるのではないかと思います。
今は当時とは多少変わってきてはいますが、学校の先生も各教科の専門家であって、進路指導担当の先生はクラス担任や学年主任、部活動の顧問、教科担当などを兼任しており、多忙でとても一人一人の生徒と向き合ってなどいられません。そもそも、キャリアの専門家ではないので、十分なサポートを求めるなどはお門違いというものです。
情報収集や、進路決定は勿論自分自身で行うことが大切ですが、まずその前の段階で大人のサポートがあっても良いのではないかと思います。次代を担う学生の未来のため、教育機関においてキャリアコンサルタントが普及することを切に願うと共に、今後そのような働きかけをしていくことも私たちキャリアコンサルタントの使命だと思います。