両親の働く姿から見えたもの

身近な人の仕事への取り組み方、結構な影響力ありますよね。
一緒に働く仲間、親しい友人、家族…。
仕事をするうえで、大切にしていることが似ていたり、同じようなベクトルだったりすると、自然と集まっていくこともあります。
私はというと、社会に出たばかりの頃、根底にあったのが自分の両親の働き方です。実家は自営業をしているので、子供の頃から両親の働く姿はいつも見ていました。会社員として外に出て働いている方に比べたら、子供でもリアルにわかる形で両親の「働く姿」を目の当たりにして育ちました。
とにかく休まないんです。勿論、子供の学校行事などには参加できませんし、どんな嵐でも、とても働ける状態ではない体調の時でも、何が何でも休まない。こちらが心配でたまらなくなるほどでした。
それが刷り込まれて、自分が働くようになってから、休むことに対して異常なまでの罪悪感と責任感のなさを感じるばかりか、他の人が休むことに関しても厳しい目で見るようになってしまいました。
しかし、仕事内容や、会社、立場、人によって、その価値観は様々。無理して働いてパフォーマンスが下がるくらいなら休んだほうが良い、子供の行事が仕事より優先度が高い、など、考え方によってどうするかは変わります。両親と私は違う人間ですので、私は私で大切なものを見つけ、それに従うことが心地よい働き方なのです。
両親が大切にしていたことはきっと、休まないことで得られるお客様からの信頼。人から見てそれが正しいか、間違っているかではなく、それが父と母にとっての信念だということです。
組織の中では、この組織の信念と、そこで働く人の信念に差異がありバランスが崩れてしまうということがしばしば見受けられます。組織と個人は敵ではありません。互いに分かり合おうとすること、歩み寄ろうとすること、信念に賛同する仲間を集めること、そうしたことを重ねていくことで、組織と個人両方にとってより良い環境が形成されていくのではないでしょうか。
まず、1番大切にしていることを明確にすることが、企業においても個人においても、キャリアデザインの第一歩となります。